イオンのセールを見て感じた心理学・マーケティングテクニック

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イオンのブラックフライデーを歩いていると、
毎年のように思うんです。

「……この値段、なんでこうなる?」

190円。
780円。
1,480円。
1,990円。

安い。
確かに安い。
でも、なぜこの数字なのか

正直、最初は
「イオンの中の人の好みかな?」
くらいに思っていました。

でも違う。
これはもう好みじゃない
完全に“設計された数字”です。


値段は「数字」じゃなく「言葉」だ

価格って、
理屈で決めてるようで、
実はほとんど感情に話しかけてくる言葉なんですよね。

たとえば。

2,000円。
……高い。

1,990円。
……あ、ギリ許す。

この10円差。
理性では説明できないのに、
感情はめちゃくちゃ反応する。

これが有名な
左端数字効果

人は値段を見るとき、
最初の1文字目だけで
「高いか安いか」を決めてしまう。

だから
1,990円は「1,000円台」。
2,000円は「2,000円台」。

この“世界線の分断”、
想像以上にデカい。


端数は「安売りしてますよ」というサイン

190円とか780円を見ると、
なぜかこう思いません?

「あ、これ安売りだな」

理由?
説明できない。

でも、脳は勝手にそう判断する。

これが
チャーミングプライスとか
バーゲン連想効果

90円、80円、70円。
この中途半端さが、

「これは特別価格です」
「普段じゃないですよ」

って、
値札が小声でささやいてくる。

冷静に考えると怖いですよね。
値段が喋ってるんですよ。


キリのいい数字は「考えさせない」

一方で、
500円。
1,000円。

このへんはどうか。

安い!
…というより、
安心する

これが
丸め効果

キリのいい数字って、
判断がラクなんです。

「まぁ500円ならいいか」
「細かく考えなくていいな」

ブラックフライデーみたいな
情報過多の売り場では、
この「考えなくていい」は
とんでもなく強い。

人は疲れると、
ラクな方を選ぶ


見慣れた値段は、正義

780円、980円、1,480円。

このあたり、
もう“見慣れすぎ”じゃないですか?

イオンでも、
スーパーでも、
ドラッグストアでも。

これ、偶然じゃありません。

人は
見慣れたものを信じる

これが
熟知性効果

初めて見る値段より、
何度も見た値段の方が
なぜか信用できる。

不思議ですよね。
でも、これが人間。


安い商品は「売るため」じゃない

190円の商品。

これ、
利益を出すために
置いていると思います?

私は違うと思ってます。

あれは
カゴを軽くするための装置

「もう1個くらい入れてもいいか」

この心理を作るための
入口商品

するとどうなるか。

780円。
1,480円。
1,990円。

この“少し上の価格”が、
急に現実的に見えてくる。

これが
デコイ効果

安い商品は、
高い商品を売るために存在する。

……冷静に考えると
ちょっと悪魔的。

でも、
だから商売は面白い。


元値を見せるのは、ほぼ反則技

「通常価格 2,780円」
「今だけ 1,480円」

これを見た瞬間、
脳内で何が起きているか。

2,780円 → 基準
1,480円 → 激安

これが
アンカリング効果

最初に見た数字が、
すべての基準になる。

だから
ブラックフライデーは
「元値」を全力で見せてくる。

正直、
これを知らずに買い物すると
だいぶ不利です。

でも、
知ってても
買っちゃうんですよね。

人間だもの。


「今だけ」は、理性を黙らせる呪文

・今日だけ
・数量限定
・ブラックフライデー最終日

これを見ると、
頭の中でアラームが鳴る。

「今買わないと損するかも」

これが
FOMO(取り残される恐怖)

人は
得をするより
損を避けたい生き物

だから
期間限定は強い。
限定数は強い。

強すぎて、
たまに冷蔵庫がパンパンになる。

あるある。


値段は「人間攻略マニュアル」だ

ここまで見てきて思うのは、
価格って、

商品の価値を表しているんじゃない。
人間の弱点を突いている。

イオンのブラックフライデーは、
ただ安いだけじゃない。

・感情
・錯覚
・疲労
・安心
・焦り

全部を計算した
心理の総合格闘技

だから
あの値段になる。

190円には理由がある。
1,990円にも理由がある。

そして――
私たちは今日も
その理由に、
わりと素直に負けている。

……まぁ、
それで生活がちょっと楽しくなるなら、
負けるのも悪くないかもしれません。

私はそう思って、
今日も780円の何かを
カゴに入れて帰ります。

たぶん、
来年のブラックフライデーも。

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